談話室について
寮で過ごす時間のほとんどを談話室で費やす談話室民としての立場から, 談話室について説明します.
熊野寮には, 各フロアごとに談話室というものがあります. 漫画やゲームが置いてある楽しい場所です. 談話室は, 各フロアごとに設備が違うため, 一概に語るのは難しいです. そのため, 僕が常駐しているB12談話室について説明したいと思います.
まず, 談話室民が買い集めた大量の漫画があります. 順次新しい漫画が追加されていますが, 名作と言われる漫画はずっと残っていたりします. 先輩におすすめの漫画を聞くもよし, 気の向くまま本棚を漁るのもよし. また, 自分の好きな漫画を置いて布教するのも良いでしょう.
次に, 大量のテレビゲームがあります. ゲームハードとしては, PlayStation2 ∼ 4や WiiU, スーパーファミコンがあり, ゲームで遊ぶには事欠かない環境です. また, 談話室ならではの利点として, 面白そうなゲームがあるときに, 欲しい人を募って共同購入できるということがあります. 例えば, B12談話室では現在, PSVRの導入に向けてカンパを募っており, 春休み中には遊べるようになる予定です. 一人あたりの負担を減らしながら, 多くのゲームを遊べるというのは, お金のない学生にとっては嬉しいことです.
さらに, B12談話室には全自動麻雀卓があります. 夜な夜な雀士が集まり, 夜遅くまで麻雀をやっています. 卓につく面子は様々で, 寮生はもちろん, 寮外生や寮OBの方が参加することも多いです. すぐに面子が集まり, 一晩中遊べるということで, 雀士にとっては貴重な空間です.
これらの他に, パソコンやテレビ, 冷蔵庫, こたつ, 冷暖房器具などは, 概ねどこの談話室にもあるようです.
こうした娯楽設備も, 談話室の魅力ではあります. しかし, 談話室の主たる魅力はやはり, その独特なコミュニティにあると思います. 熊野寮出身のネオニート, phaさんのブログで, これが的確に説明されていると思うので, 引用したいと思います.
僕が寮に入って思ったのは「ここは誘ったり出かけたりしなくても自然に家の中に遊び相手がいる」ということだ. それは僕にとってすごく革命的なことだった. 相変わらず人に話しかけたりするのは苦手だったけど, なんとなく談話室に行って漫画でも読んでいれば, ゲームをしないかとか麻雀しないかとかみんなが親切に声をかけてくれた. それはとても嬉しいことだった.
(熊野寮の思い出 - phaの日記 http://pha.hateblo.jp/entry/2014/12/02/184817)
談話室の魅力は, この文章に集約されていると思います.
大学は, 高校までとは違って, 多くの場合はクラスの人間関係が希薄です. 居場所を作るには, サークルや部活に所属したり, 学校の外で人間関係を構築したりしなければなりません. また, 居場所を維持するためには, 定期的にそのコミュニティで活動する必要があります. 人によってはとても高いハードルです.
談話室のコミュニティは違います. phaさんの文章で語られるように, 談話室でだらだらしているだけで遊び相手や話し相手が見つかります. 実際, 私も大学でのコミュニティに馴染めず, 談話室民となった人間の一人です. 談話室, ひいては自治寮の優れているところは, この「自然な」コミュニティ形成にあると思います.
(文:とある寮生)